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『君たちに私の美学は分かるまい』

様々なポケモンの輝かせ型を日々研究している、投稿主(サヤーネ)によるブログ。

【2017版】劇場版名探偵コナンランキング

~注意事項~

●劇場版名探偵コナン(第1作~第20作)のランキング。ルパンVS名探偵コナンから紅の恋歌は含みません。

●懐古厨おじさんの独断偏見で決めたランキング。

●ネタバレ(トリック、犯人、動機、台詞)、のあるへたくそレビュー(メモ程度)が含まれます。

●ランネー・チャンの新一依存症シーンは嫌いではありません。

 

 

◆コナン映画史にある意味革命を起こした伝説の作品◆

 

 

20位 業火の向日葵(第19作/2015)

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キッドがゴッホの名画『ひまわり』を狙う話。

キッド+アートミステリーという題材、主題歌が良い。序盤の展開が『銀翼の奇術師』のラスト、『沈黙の15分』の序盤に近い演出だったため迫力があった。

ただ、『原作の焼き増しか?』と疑ってしまうほど中身が薄い。次郎吉じいさんの爆害オークションから物語がスタートしたり、中盤にお金をばらまくシーンがあったりと、『ひまわり』に対する見方が『人の想い』というよりも『お金』という印象が強くなってしまい、物語全体を薄っぺらくしてしまった。それであれば、お婆さんと東さんの祖父の『ひまわり』に関するエピソードからスタートした方が物語的に良かった思う。

"7人のサムライ"という設定は良かったが、空気になっているサムライがちらほら。 数合わせで呼ばれたとしか思えない。その中でも一際目立っていたチャーリー警部もイマイチ。何故キッドを執拗に追っているのか、理由を明かさないまま物語が終了。これには開いた口が塞がらなかった。仕方なく、ただ単に正義感が強かったと解釈したが(笑)

犯人は小物で目も当てられない。しかも、大事な動機部分もゲスト声優の棒読みで、緊張感がなくなってしまい、信念が何も伝わってこないとまできた。棒読み以前に、動機に説得力がなかったのもあるかもしれないが。物語に活かされていない灰原とお婆さんの会話、東兄弟のエピソードに尺を使うぐらいなら、犯人の過去回想に使って欲しい。とにかく、意味不明な動機に対して納得できる材料が欲しかった。

終盤は、ただ単にコナンとキッドの仲良しごっこを見せられる始末。『天空の難破船』もそうだが『コナンとキッドの関係性ってここまで近いっけ?』と疑問を持ちたくなる。アクションに力を入れすぎて、大事な部分を見落としているのではないか。

小説版で内容を補充した(投稿主は読んでいない)ようだが、映画で伝えられなかったのなら無意味だと思う。タイトル通り、業火(豪快)に散った伝説の作品。ダントツの最下位。

 

19位11人目のストライカー(第16作/2012)

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サッカースタジアムが舞台。

犯人によって仕掛けられた爆弾の捜索・解除が物語の軸になっている。この点は、時計仕掛けの摩天楼と似ている部分。それ以外は似ても似つかない。

サッカーがテーマということもあり、本物のサッカー選手がゲスト声優として参加。これが本当に酷い。子供のアフレコと変わらない棒読みを披露し、コナン史に不名誉な功績を残した。聞けばわかるのだが、作品自体を見事にぶっ壊している。『犯人の仕掛けた爆弾よりも、ゲスト声優の方が強力な爆弾だった』と思ってしまう程に。ラストにつながる伏線だっただけに残念。

犯人の動機も理解できる部分はあるが調査不足感が否めない。『犯行を計画する前に、毛利小五郎と直接話して事実確認しろよ』

コナンが爆弾解除のために、スタジアムの支柱をスケボーで上るという愚行を披露したり、『爆弾どうやって仕掛けた?』と疑問に思うほど、無茶苦茶な部分に仕掛けられていたりと、『沈黙の15分』でもそうだったが、もはや何でもアリになってきている。

爆弾解除の方法など、無茶な部分を挙げるとキリがない。

 

18位 絶海の探偵(第17作/2013)

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イージス艦が舞台。

防衛省海上自衛隊全面協力なだけあって、序盤の対空戦闘訓練がリアル。イージス艦に乗った自衛隊員の気分になれる(映画館のみ) 光彦の腕時計、おっちゃんの黄金の名刺がラストに繋がる伏線だったのは良かった。ゲスト声優が他の作品よりも安定している。←良い点はこれぐらい。

予告編で、『左腕のない死体』、『まさか乗客の中にスパイが?』、『スパイXは誰だ?』みたいなことを言っていたので、本格的な推理ものかと期待したが、蓋を開けてみると、ほとんど推理をすることなくスパイXが判明。スパイXが誰かという以前に容疑者らしき人物候補が1人しかいなく、『誰がスパイXなんだ?』というワクワク感がゼロだったのが残念。『左腕のない死体』に関してはもっと酷い。スパイとは関係なく、ただの事故。海保官の業務上過失致死隠蔽工作(詳しく知りたい人は観てみ)でしたで、ほとんど推理をすることなく片付けられる。隠蔽がバレた海保官が言い放った『すみませんでした!』 の一言にあきれ果てた。

ちなみに、映画ポスター、看板のキャッチコピーが『それ、マズくね?』 コナンの行動がスパイと変わらないこと、セキュリティー管理の甘さなど、キャッチコピー通り、色々とマズい。ツッコミを入れる気にもなれない程に。

舞台がイージス艦で、海上自衛隊vs異国のスパイという設定が良かっただけに残念。

 

17位 銀翼の奇術師(第8作/2004)

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スターサファイア『運命の宝石』をキッドが狙う話。序盤:劇場(キッド主役)〜終盤:飛行機(ランネー・チャン主役)と舞台が変わる。

上空3000フィートの密室で起こる殺人事件の謎解きにコナンが挑んだ結果、事件発生後15分ぐらいで解決。余程、その後の飛行機操縦シーンに尺を使いたかったんだろう。本格的な推理を期待している人には少々物足りないかもしれない。ただ、犯人の動機は良かった。その後のおっちゃんと博士の言葉も素晴らしい。

 おっちゃん『メイクのプライドだぁ?笑わせるんじゃねぇ。それならどうしてメイクの道具を凶器に使ったんだ?今のあんたにプライドなんて言葉を使う資格はねぇ』博士『あんたはまだ若い。罪を償ってまたやり直すんじゃ』 

 他人の動機を熱弁し、自分の罪を擦り付けようとしていたところに女性の怖さを垣間見た。

正直なところ、ランネー・チャン飛行機操縦映画にキッドがゲスト出演した感じ。

瞳→天国→ベイカー→迷宮で高まっていた熱を一気に冷ましてしまったコナン史に残る伝説の作品。

 

16位 沈黙の15分(第15作/2011)

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冬の新潟が舞台。15周年ということで、いつものコナンとは違う『逆』の展開に挑戦している。この作品から監督が変わったこともあり、序盤、終盤関わらず、アクションシーンを押すようになった。

序盤からキチガイ行動を連発するコナン。高速道路をスケボーで逆走したあと、身を呈して車を止めるという一般人が到底考えもしないような愚行を披露。偶然、プロ並みのドライブテクを持ったドライバー達がばかりだったのか、負傷者ゼロというあり得ない展開で視聴者を驚かせてくれた。

犯人も同情の余地がない根っからのクズチンピラだったのが残念。あるかもわからない宝石のためにトンネル+殺人+ダム爆破までして多くの人を巻き込み、自らの罪を重くするアホさ(最終的には宝石が見つかったんだけど)そんな事するぐらいなら、もう一度、似たような宝石を盗んだ方がよっぽどリスクが低いことに何故気が付かない…ただ、トンネル上部、ダム内部に爆弾を一人で仕掛けた頑張りだけは認めよう。

初めての冬山舞台+申し訳程度の推理、ランネー・チャンの新一依存症のシーン、コナンが喧嘩をしている元太と光彦に言った説教じみた教訓『一度口から出しちまった言葉はもう元には戻せねーんだぞ。言葉は刃物なんだ。使い方を間違えると厄介な凶器になる』など見所は一応ある。ツッコミどころ満載だが、伝説の作品の中では健闘していたと思う。

 

◆心に残る迷作◆

 

15位 紺碧の棺(第11作/2007)

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海賊がテーマのお話。

空前のスケールで描かれる、ミステリーアドベンチャーと予告編で言っていたが、蓋を開けてみると、謎解きスタンプラリー形式の宝探しゲームがメインで推理はおまけ。TVスペシャル版のようなほのぼのとした雰囲気の作品。ルパン&不二子に変装した犯人とのカーレースから物語が始まる斬新さ。←海賊テーマの筈だよね??

トレジャーハンターたちの小物臭が半端ない。←リーダー的存在の松本君はマシだったが。

真犯人のショボさには驚いた。コナン映画史上もっともショボい犯人と言えるだろう。終盤に、真犯人が変貌し、『ここまで案内してくれてありがとう。宝は全て俺のものだ!』みたいな台詞を吐き捨て、トレジャーハンターの二人を亡き者にし、ランネー・チャンと園子に危害を加えるぐらいの展開があれば、もっと上位に食い込んでいた。

ランネー・チャンと園子の友情をもう一つのテーマにしたのは良かったが、親友になった理由や出会いなどのエピソードを回想として挿入した方が中途半端にならなかった。そういうのがあれば、ランネー・チャンと園子が背中合わせで闘う姿をアン・ボニーとメアリ・リードの姿に重ねあわせるシーンがより引き立っていたと思う。

コナン『本当は宝の地図じゃなくて、監獄に残して来たメアリ・リードに向けたメッセージだったんじゃない』美馬『あの船は後から脱獄して来るメアリーと共に再び7つの海に繰り出すのを夢見てアンが建造した船だったんだろう』美馬『そして後に残されたあの船は大海原に解き放たれる日を海底の棺のような洞窟で待ち続け、300年後の今日、最初で最期の航海に出て、君たちを海面まで送り届け、二人の主人を追うように姿を消した』コナン『アンがメアリーを待っていたのは間違いないぜ。おっちゃん。その証拠に海賊旗のドクロの下に書いてあるじゃねーか。アンとメアリーのピストルとカットレスがな』主題歌

ラストの締めくくりが美しいだけに、本当に勿体ない。

 

14位 純黒の悪夢(第20作/2016)

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公安vsFBIvs黒の組織の抗争にコナンがゲストとして参加している感じ。

20年記念作品ということで、中途半端なミステリー要素を完全排除し、思い切ってアクション一筋にしたことは評価に値する。アクション映画ということもあり、序盤のカーチェイス、終盤の観覧車破壊など、なかなかの迫力がある。

しかしながら、静野監督作品に共通するモブキャラがどうなろうと関係ないぜアクションはみていて呆れ通り越して笑いが出てくる。黒の組織が近くにいるにも関わらず、安室と赤井が観覧車の上でいきなりタイマンを始めたりと理解が追いつかない。黒の組織を舐めてるのか?』とツッコミを入れたくなる。100歩譲って、黒の組織の前でタイマンを始めるとするなら、安室が赤井を憎む理由の回想を入れないと、原作を知らない人は意味不明なバトルをしているだけに見えてしまう。

ゲスト声優は良くも悪くも普通。所々、おかしい部分もあったが、過去の時限爆弾達と比べれば断然良い。キュラソー自体は魅力あるキャラだったので、もう少し深く掘り下げて欲しかった。 それと、少年探偵団との絆をテーマにするのは良いが、少年探偵団の描写が雑なせいで感情移入しにくい(あくまで個人的な意見)

少年探偵団がただの自己中クソガキ集団に成り下がっているのは気にいらない。高木刑事や園子のことをパシリみたいに利用しているのはさすがにやりすぎだし、迷惑を掛けた元太が博士に対していう一言があまりにも酷い。脚本のためにキャラ変するのは目を瞑るが、明らかに度を越していて全然笑えない。

アクション映画として考えるとこの順位が妥当。ミステリーとしてみるならダントツの最下位。原作を読んでいない人は、ついていけない映画かもしれない。

 

13位 天空の難破船(第14作/2010)

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ギッドがレディー・スカイ『天空の貴婦人』を狙う話。舞台は鈴木財閥が建造した世界最大級の飛行船ベル・ツリーI世号。 

ギャグ要素を多く取り入れており、ファン向けの映画としてサービス精神の詰まった作品。この作品から、コナンとキッドの関係性がおかしくなり始めた。ライバルと言うよりも友達感覚になっている(苦笑)

細菌研究所の爆破→記者会見の流れで物語がスタートする。冒頭からバイオテロ発生を予感させて、『これは今まで無い大規模テロでシリアス展開か?』、『凶悪なテロ集団なのだろうか?』『どうやってコナンが解決するのだろうか?』、『キッドがどう絡んでくるのか?』と誰もがこの後の展開に期待しただろう。物語のつかみだけは良かった。物語が進むにつれて、期待感がガッカリ感に変わる。

バイオテロの真相、犯人の動機の酷さは伝説の作品とほとんど変わらない。実は細菌は漆で、赤いシャム猫も嘘でした~で終わったのは非常に残念。傭兵上がりの名だけテロリスト達をキッドと協力して倒すのかと思えばそんなことは一切せず、コナン一人でボコボコにし、テロリスト達は頭の悪さだけを露呈してフェードアウトという結末。テロ集団を裏で操っている犯人も小物。『虚構バイオテロをして、誰もいなくなった寺から仏像を盗みたい』という理解不能な犯行動機。盛大にやっておきながら、犯行動機がそこら辺のコソ泥と変わらない。コナンを拳銃でいたぶる残忍さ、ドヤ顔で逃走方法を語るなど、キャラ自体は嫌いじゃない。

この映画で一番許せないのは、ゲスト声優のために生まれてきた登場人物川口聡彼は色々とタブーを犯した。

 

 8位 戦慄の楽譜(第12作/2008)

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音楽がテーマの作品。

物語全体に上質な雰囲気を作り出すために、実際のクラシックを使用したりと雰囲気作りに力を入れている。世界観を破壊するような過度なアクションもなく、複雑な人間模様を描いたミステリーに徹してる。そのため、他の作品と比べて終盤の盛り上がりは微妙。アクション重視の方には物足りないかもしれない。

主要メンバー以外のゲストキャラと行動を共にし、事件を解決していくという珍しいスタイル。怜子さんがコナンに心を許していく過程も描写されている。他の作品にはない良さだろう。

人の4人を殺し、堂本ホールを爆破した動機はある程度理解できる。 冒頭の鍵盤を悲しそうに眺めているシーンから推測するに、自分から大事な息子と音楽(ピアノ)を奪われ心底絶望していたのだろう。そのうちに息子への想い、音楽への想いが憎しみに生まれ変わり暴走してしまった。

パイプオルガンの爆弾トリック(特定の鍵盤を弾くと爆発)は良い。爆弾トリックの時間稼ぎのために怜子さんがAmazing Graceを歌うわけだが、この歌声がまた素晴らしい。彼女の歌は、単に時間を稼ぐためだけではなく、犯人に語りかけているようにも思えた。残念ながら、決意の固い犯人には届かなかったが。ランネー・チャンと新一の過去回想の謎もこのシーンで綺麗に解明される。このシーンが1番の見所かもしれない。 灰原が元太のリコーダーで"SHOOT"の音階を表し、それにコナンが気付いて解決という『音』を使った展開も面白い。

絶対音感なのに音痴なのは矛盾している』とよく耳にするが、音感と発声は別物なので矛盾はしてない。電話のシーンは無理があったような気はするが。 帝丹小学校の合唱コンクール練習のシーンもほのぼのとしていて好き。怜子さんの指摘に対して歩美が言った『わざとじゃないもん!音痴なだけだもん』は名言。

ホールに侵入する際に探偵バッジを投げた理由(外音を聞く)、怜子さんがAmazing Graceを歌った理由(時間稼ぎ)など、細かい部分の説明が不足していたため、少々わかりにくいかもしれない。

爆弾を多用しているが、仕掛けている部分も静野監督作品のような無理矢理感がない。ランネー・チャンの新一依存症シーンもいやらしくなく爽やかにまとめられている。

スケールが小さく地味な作品だが、近年の作品と比べれば良作だ。

 

◆心に残る傑作◆

 

7位 時計じかけの摩天楼(第1作/1997)

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犯人によって仕掛けられた爆弾の捜索解除が物語の軸になっている。犯人が誰なのかを推理すると言うより、コナンと犯人の駆け引きを純粋に楽しむ映画。

『私は美しくなければ建築とは認めません』、『今の若い建築家の多くは美意識が欠けています。もっと自分の作品に責任を持たなければいけないのです!』、『私の最大にして最低の作品だ!君たちに私の美学は分かるまい』、『工藤に会ったらこう言っておけ。"お前のために3分間作ってやった。じっくり味わえ"ってな!』、『建築に愛など必要ない。人生にもな!』など数々の名言を残したカリスマ建築家が犯人。 建築・土木設計だけではなく、爆弾設計まで精通している爆弾業界の名誉教授。

シンメトリー(左右対称)じゃないから爆破するという意味不明な理由で大勢のモブたちを危険に晒すという、初代犯人の名に相応しい自分勝手さを披露するが、不安なのか爆弾の設計図を持ち歩いたり、証拠の隠し場所を口滑らしたり、表情に出てしまっていたりとチャーミングな一面も魅せてくれる。

終盤にある爆弾解除のシーンはハラハラドキドキ。赤いコードを切らなかった理由が一言で綺麗にまとまっている。お笑い担当の白鳥警部&目暮警部&おっちゃんのコントも必見。

 

6位 世紀末の魔術師(第3作/1999)

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キッドがロマノフ王朝の遺産『インペリアル・イースター・エッグ』を狙う話。

大阪→豪華客船→横須賀の城と舞台が変わっていく。 実際のロマノフ王朝の歴史物語を軸にしつつ、キッド、スコーピオンの正体、コナンの正体バレを上手く絡めてストーリーが構成されているおり、序盤〜終盤まで無駄な部分がほとんどない密度の濃い作品になっている。

スコーピオンを特定する伏線がほとんどないので、推理というよりはストーリーを楽しむ作品かもしれない。 被害者が殺される前の、容疑者たちの悪人面演出が面白い。『2億円をかき集めるのがやっとだよ』とさらっと自慢するスネ夫風の映像作家や『欲望むき出し』の得体の知れないブローカーなど、容疑者一人一人に魅力があった。

相手の右目を正確に撃ち抜く素晴らしい技術を持っているスコーピオンだが、犯行動機がまぁ酷い。被害者全てを『見たなぁ、生かしちゃおけねぇ』的なノリで殺害したり、『先祖のことを悪く言われムシャクシャしたから』的な動機で、おっちゃんを撃ち殺そうとするなど、インターポール指名手配犯の名に恥じない身勝手な行動を連発している。右目を執拗に狙う犯行から、先祖に対する誇りは伝わった。

エッグの謎が解けるシーン、燃え上がる炎の中、コナンとスコーピオンが対峙するシーン、コナンの正体がバレそうになるシーンなど見所たっぷりで何度見ても飽きない。 キッド作品の中ではダントツトップ。

ギャグ担当だった頃の白鳥警部のいやらしい目つきが拝める数少ない作品でもある。

 

5位 迷宮の十字路(第7作/2003)

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舞台は大阪・京都。

次&和葉が主役の映画にコナンがゲストで出演した感じ。全体的に派手さはないが、情緒溢れる描写、手鞠歌などで見事に京都の落ち着いた雰囲気を作っている平次&和葉の恋模様を絡めたミステリーは秀逸でラストのオチもいやらしくなく綺麗にまとまっている。平次&和葉だけではなく、新一&ランネー・チャンの見せ場もしっかりと作り込むところはさすが。

丁寧でわかりやすい伏線をうまく散りばめられており、終盤に進むにつれて、一つ一つ繋がり盛り上がっていく構成は見ていてスッキリする。事件自体は薄っぺらいのだが、それを補うほど犯人に魅力がある。玉龍寺の前で仁王立ちしている犯人の迫力はドラクエのラスボス並。温厚そうなおっさんが『お前誰だよ』状態になって、意味不明な動機を熱弁したり、爆弾や拳銃などは一切使わずに、義経流の剣術で犯行を重ねていく姿勢(弓矢も使用したが)は嫌いじゃない。義経になりたかったのも何と無く伝わってきた。平次とのチャンバラ対決も熱い。 弓矢が階段状に刺さるなどご都合主義な部分も多々あるが、今と比べれば可愛いものである。 

派手なアクションがなくても、映画の雰囲気一つで良いものができることを示した貴重な作品である。

 

4位 14番目の標的(第2作/1998) 

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トランプの数字になぞらえて、おっちゃんの関係者が次々と襲われていく斬新なサスペンスに仕上がっている作品。

おっちゃんが刑事を辞めたエピソードや妃英理との別居の真相など原作では見れない過去エピソードなども物語が進むにつれて明らかになる。わかりやすい伏線が散りばめられているので、推理的にはそんなに難しくない。

この映画の良さと言えば魅力的な犯人。その強烈な声優の演技に誰もが驚かされたことだろう。犯行動機自体は自分勝手極まりないのだが、あそこまで狂気な感じで言い放たれると謎の説得力が出てくる。『そんなことだと!?貴様らにあの時の私の気持ちは分かるまい!私が天職として目指したソムリエの品格!名誉!プライド!!その全てをあの男は汚い足で踏み躙ったんだ!』、『他の連中は死のうが生きようがどうでもよかった』、『ダメだ!奴を殺して俺も死ぬ、この女も道連れだ!ヒャッハッハッハ』など数々の名言を残した。味覚障害でもソムリエを続けられる才能があるのにもったいない。

ジワっと笑えてくるシーンも多い。例えば、おっちゃんが十和子さんを見張っているときに『行くって…朝メシっすか?』とボケたりするシーンや終盤の犯人とのやりとりの中の、白鳥『ランさんをはなせぇー↑ はなさないとうつぞぉ〜↑』→目暮『白鳥君よせ…ふぉうぉぉぉぉぉぉ』と謎のコントを始め緊迫した雰囲気を和やかにするシーンなど、違う意味でも見所満載の作品である。

 

◆心に残る名作◆

 

3位 ベイカー街の亡霊(第6作/2002)

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19世紀末ロンドンに歴史の光と闇として存在した、『シャーロック・ホームズ』と『ジャック・ザ・リッパー』をテーマにした物語。良い意味でコナンらしくない、異質な雰囲気が漂っている作品。

『悪い慣習ね、政治家の息子は政治家に。大企業の息子は社長に。あんな子たちが将来を背負っていくと思うと先が思いやられるわ』や『現代日本の政治家、医者、警察などの権力者は腐っている。そういう大人たちを見て育った2世、3世も腐っているのだから、日本を良い国にするためにはそういう繋がりをリセットする必要がある』など、日本の世襲制に対して痛烈に批判した言葉が印象深い

そんな2世3世のクソガキ達がゲームを通して、親の力を頼りにせず、自分の力で成長していく姿に心を動かされる。

滝沢『人に感謝されるのって初めてだな』江守『良いものだね』

このワンシーンに全てが集約されている。

10歳という若さの子供を社畜として働かせ自殺に追い込んだ、ブラック企業の社長トマス・シンドラーの秘密も見所の一つだ。

蘭が自ら飛び降りるシーン、コナンが諦めるシーンなど、少々違和感の残るシーンもあるが、近年の映画と比べるとそれはまだ許容範囲内。 ロンドンの情景がしっかりと作り込まれていることも、この作品の価値を上げている要因の一つだろう。

 

2位 天国へのカウントダウン(第5作/2001)

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黒の組織初登場&灰原メインの作品。

トーリー構成、演出などどれを取っても質が良い。少年探偵団が程よく活躍しているのも良い点。 この時の黒の組織は、大勢の警察の前でマシンガンをぶっ放す様な無能集団ではなかったので、コナンの『迷宮入りになるだろーな』という言葉も頷ける。

『業火の向日葵』の犯人の様な小物だと、憎っくきビルの爆破を真っ先に考えそうだが、超大物犯人の考えることは違う。ビル爆破ではなく、ビル建設関係者を堅実に殺害していく謎の男気を魅せたのだ。 全身全霊で自分の富士山画を墨で真っ二つにするシーン、犯人の過去回想を見せられると、『14番目の標的』の犯人と同様、自分勝手極まりない犯行動機でも納得してしまう。ビル脱出後に警察に連行される時に見せた表情がなんとも言えなかった。 ビル爆破もこの犯人が行なったと勘違いしている方が多いが、黒の組織が行なったことなので、この犯人は一切関係ない。

黒の組織が絡んだ映画の中ではダントツトップの面白さ。

 

1位 瞳の中の暗殺者(第4作/2000)

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ランネー・チャンの目の前で知人が撃たれ、そのショックで記憶喪失になった上に、犯人にまで命を狙われるという気の抜けないシリアスな展開で視聴者を惹きつける。

『どの様にして、ランネー・チャンの記憶が戻るのか』、『犯人は誰なのか』、『警察上層部が関係しているのか』など見所満載の作品になっている。

トロピカルランドでの新一&ランネー・チャン一過去回想と終盤の噴水、第1被害者の残したダイイングメッセージとおっちゃんのジェットコースターに乗った後の反応、何気ないやりとりの中で電話を取るシーンと犯人は左利きという情報など、これらの要素が綺麗に繋がって物語が終了する。これがこの作品の魅力だ。

もう一つの魅力は、誰だかわからなくなるほど変貌するタイプの犯人。自分が犯した過去の罪を隠せるなら、他がどうなっても構わないというトーカーカス野郎だが、何故か憎めない。『今から戦場に行く気か』とツッコミたくなる服装や、やたらと発砲するのにカスリもしない拳銃の腕が前作のスコーピオンと対称的で面白い。

トーリー構成、演出どれを取っても歴代ナンバーワンの名作。

新旧白鳥警部の声優が揃って出演した作品でもある。

 

◆番外編(映画主題歌TOP5)◆

①Time after time~花舞う街で~/倉木麻衣/迷宮の十字路

②夏を待つセイル(帆)のように/ZARD/水平線上の陰謀

③七つの海を渡る風のように/愛内里菜&三枝夕夏/紺碧の棺

④あなたがいるから/小松未歩/瞳の中の暗殺者

⑤Everlasting/B'z/ベイカー街の亡霊

 

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以上、懐古厨おじさんの独断と偏見で決めたコナン映画ランキングでした!

稚拙な文章でごめんなさい!最新作のから紅の恋歌はDVDが発売してからランキングに載せます。

気が向いたら、キチガイ犯人ランキングでも書こうと思います。

では、また。

 

劇場版名探偵コナンキチガイ犯人ランキング↓

sayane7223blog.hatenablog.com